下唇小五郎の上唇日記2

〜失われた上唇〜

ギャルとギャル男の恋愛バラエティ

最近あるギャルからFBで申請が来た。

このギャルは高校の時の同級生で、昔から空気読めないし自分のこと可愛いと思っているクソブスだったんだけど妊娠し高校を中退してそれ以降会っていなかった。

少なくとも俺の周りは全員煙たがっているようなギャーギャー五月蝿い女だった。
僕も何回か喧嘩したことあるし周りにも「あいつと話しもしたくない!」っていう人が多かった。

そんな学校を代表するあのブスが今どうなっているかちょっと興味があったのも事実、申請を承認した。


8年前に産んだ子供も大きくなって母としてそして人間として成長したのかどうかを見てみたかったのだ。


で、フィードを見てみたところ見事に昔の記憶が蘇り最高にイラッ!!とした。

まだギャルだった。しかも中学生みたいなギャルだ。

「髪切ったー」と自分撮りをしてみたり
「夜は寂しいニャン」と自分撮りをしてみたり
まぁようするに自分撮りばっかしている。それも毎日だ。

そんなクソみたいな投稿を続けるギャル。

そして当たり前のようにその多くにイイネやコメントは付かない。


それでもギャルは自分撮りをやめない。
「今日はメイクに気合入れた♡」

そのメイクと言う名の仮面で固められた1週間放置したうんこみたいな顔を見て僕は「だからなんだよ」と呟く。

いや、SNSの特性上、他人の「だからなんだよ」っていう投稿はしょっちゅう目にするが、仲の良い友達や好感持っている人に対しては愛おしさを感じれる。「だからなんだよ(笑)」ってなる。
でも憎たらしい人の「だからなんだよ」は「だからなんだよ(真顔)」となってしまうわけだ。


何が彼女を突き動かしているんだろう。

何故気付かないんだろう。

多くの人が君のそのアップで撮った気取った顔をこれ以上見たくないと思っているはずだ。
そう思ってるものの誰かコメントやイイネを付ける奴はいるのか?そんな好奇心もあり投稿を見守り続けた。


そしてある日いつもと違う形式の投稿があった。
写真ではなく文章だったのだ。

〇〇(自分の下の名前)ねー夜上がれたのー♡〇〇が夜上がるとか奇跡ー♪

解読すると要するに水商売から足を洗ったということだろう。
シングルマザーとして子供を育てる彼女が夜の仕事を選ぶのは理解できる。
それを卒業するということだ。
小学生の子供に与える影響を考慮し、これから子どもとの時間を多く作りたいと昼の仕事をする決心をしたのだろうか?

心の中で頑張って!と祈りつつスルーする僕。

その後も誰も絡まなかった。



そして翌日めちゃくちゃ長い投稿があった。
要約するとこうだ。

・結局夜は上がれなかった。
・夜と過去にすがりついてる。
・18で子ども産んだから大変だ。
・まぁ頑張って生きていこ〜っと♡

そしてこの長いお悩み文にはさすがに2,3件コメントが付いた。

「私は〇〇の味方だよー!」
「飲もうよー!」

そんなしょうもない励ましコメントが来ている中、一人のギャル男がコメントをした。

僕が見た中では初めて男の人が彼女に絡みにいった。

ただのギャル男ではない。勇敢なギャル男だ。。。



ギャル男「大丈夫?」

ギャル「うん。。。」

ギャル男「メールしといたよ?」

ギャル「今それどころぢゃないよ。ごめん。」




ん???

この何かに浸ってる返しはドラマを見すぎな女子によくあるやつだ。

もしや・・・このふたり・・・。






隊長っっっ!!





えっちな匂いがするでありますっ!




〜 つづく 〜